能ある鷹は爪を隠す?「王太子に婚約破棄されたので、もうバカのふりはやめようと思います」

能ある鷹は爪を隠す?「王太子に婚約破棄されたので、もうバカのふりはやめようと思います」

氷雨
氷雨

こんにちは、女性向けのなろうコミックをレビューしている氷雨と申します。

今回紹介する作品はこちら!

「王太子に婚約破棄されたので、もうバカのふりはやめようと思います」です。

いわゆる婚約破棄ものとも言えますが、まさか主人公がバカな女性を演じていたとは、正直意表を突かれました。

そして、同時になろうコミックの女性は知的な人を主人公に置くことが多いとも感じましたね。

詳しい話は、あらすじを見てからにしましょう。

あらすじ

「オリヴィア・アトワール公爵令嬢。貴殿の罪は王太子の婚約者という立場でありながら、妃教育を軽んじ、必要な教養を身に着けなかったことである。よって今日これをもってオリヴィアと王太子の婚約は破棄。かわりにこちらの、教養高き我が娘ティアナ・レモーネ伯爵令嬢を王太子であるアラン王子の婚約者とす」。

突然城に呼び出されたオリヴィアはレモーネ大臣にそう告げられて唖然とした。視線の先では、婚約者であった王太子アランが、レモーネ伯爵令嬢ティアナととも立っている。

何を隠そうオリヴィアに向かって「馬鹿のふりをしろ」と言ったのはアランであるのに。

「それとも愚かなその頭では、現状すら理解できないか?」

オリヴィアに向かってそう言う王太子アランは、過去に自分が何を命じたかを忘れてしまったのだろうか?

そしてあきれるオリヴィアのもとに颯爽と現れた第二王子サイラスが突然求婚⁉なにがどうなっているの?

状況が把握できないオリヴィアだが、これだけは言える。殿下、わたし、もう馬鹿のふりはしなくてよろしいですわね?

王太子からの言葉はある意味呪いに近い?

さて、このストーリーのキモですが、なぜ主人公は馬鹿なふりをしていたのか。

それは、婚約者である王太子の言葉がきっかけとなります。

幼いころ、主人公が王太子と一緒に過ごしている時、「婚約者の方が頭が良いと自分が馬鹿に見える。だから、お前は馬鹿のふりをしろ」と暴言を吐きました。

その言葉だけ聞くとだいぶ横暴に聞こえますね……。

実際に立場のある人間に学がないとなると、肩身の狭い思いをするのはわかりますが、周りを下げるような発言はいかがなものかと。

その言葉に一瞬きょとんとした表情を浮かべるオリヴィアでしたが、素直にその言葉を守っていました。

その健気さに正直胸を打たれましたが、言った本人である王太子はその言葉をすっかりと忘れていたのです。

……いや、忘れてたらダメだろ。というか、その馬鹿さが嫌で婚約破棄とか……主人公は誰のために演技をしていたと思っているのやら。

婚約破棄を言い渡された時のオリヴィアも、「あなたがそれを言うのか……」と言っていたくらいですからね。

まあ、でも結果的に婚約破棄をして正解だったような気もします。

あの王太子のそばにそのままずっと一緒にいた場合、モラハラで大変な苦労が待ち構えているような気もしますし。

氷雨
氷雨

……頼むから、頼むから娘よ。あんな夫を選んでくれるなよ。

自分を正当に評価してくれる周囲の人たち

婚約破棄はされたものの、オリヴィアの有能さは周囲の側近たちには十分に知れ渡っています。

メイドたちを除いて。

やはり、メイドたちの方には馬鹿なふりをしていたことは気づかれていなかったようで、オリヴィアの有能さは事務的な部分の仕事面で輝くものでした。

そんな中でも自分の専属メイドであるテイラーは彼女の有能さをきちんと理解していますし、父親もそう。

さらに、第二王子であるサイラスもきちんと理解しています。

そう考えると、オリヴィアの味方は多いことがわかります。

それに、演技力も高かったからこそ、王太子を化かし続けることができたんですね。

しかし、なぜここまで有能でいられたのか。それは、父親の教育が行き届いていたことや、王太子へと回ってくる仕事を9割ほど片付けていたから……。

氷雨
氷雨

9割!?いやいやいや、やりすぎでしょう!というか、ほぼ仕事全部肩代わりしているのとなんら変わりないですし!

その仕事をこなしていた理由は、王立図書館へと行きたいから。つまり、オリヴィアは本の虫だったわけで……いや、うん。

趣味のために本気を出すのはとても分かりますが、主人公はオタク気質だったかぁ。

めちゃくちゃ気持ちがわかりますよ。自分のやりたいことのために、全力でやるべき物事を片付けておくって感覚。

私も同じですし、その方が心置きなく趣味を堪能できますからね。

まっすぐな求婚は恋の始まり

馬鹿な演技をしている中で、唐突に婚約破棄を言い渡される主人公ですが、その場で第二王子であるサイラスが面と向かって求婚してきます。

突然のことで驚くオリヴィアと周囲の大臣たち。

しかし、王様だけは楽しそうに事の顛末を見守っていました。

その反応を読みながら、「これ、王様絡んでやがる」と感じたのは私だけではないはず。

実際、確かに王様とサイラスは組んではいますが、基本は放任。

サイラスは本気でオリヴィアを好きだからこそ、落とす気満々で向き合ってくれます。

当のオリヴィアはこの流れができすぎていることに気付いています。

そのため、とてもいぶかしそうにサイラスからの求婚を疑います。

もちろん、全力で主人公が好きだからこそ、駆け引きをしながら立ち回る姿も好感が持てますね。

何より、外野から見ても王太子より大切にしてくれそうだと感じます。

だからこそ、少しずつサイラスに心を寄せている主人公の気持ちの動きに好感が持てるんですよねぇ。

まだ数は多くはありませんが、女性向けのなろうコミックを読んで感じたことがあります。

それは、以前の生活よりも今の方が良いと感じさせるような書き方が多い。

自分の現状はあまり充実していない。

でも、努力と周囲の手助けによって楽しい時間が過ごせるようになる様子は、読んでいてほっこりしますね。

おわりに

最終的なオチはまだついていませんが、現在2巻まで発売中の作品となります。

個人的な感想ですが、早くこの先が読んでみたいという思いが強いですね。

主人公の代わりに婚約者になった女の子、王太子がどんな態度をとってくるのか気になりますね。

その様子がイラストや漫画になるのを考えると、わくわくが止まりませんね。

愛されたいという気持ちが強く、有能な主人公と無能な王太子との温度差を感じてみたい方、ぜひ手に取ってみて下さい。結構、サクサク読めますよ!

氷雨
氷雨

では、今回はここまで。また次の作品でお会いしましょう。