今までの苦労が報われる!『身代わりの花嫁は、不器用な辺境伯に溺愛される』

今までの苦労が報われる!『身代わりの花嫁は、不器用な辺境伯に溺愛される』

氷雨
氷雨

こんにちは、女性向けのなろうコミックをレビューしている氷雨と申します。

今回紹介する作品は、こちら!『身代わりの花嫁は、不器用な辺境伯に溺愛される』です。

主人公の姉と入れ替わりでの輿入れから物語が始まりますが、主人公が健気でかわいい!

このかわいさを伝えるためにも、まずはあらすじからまいりましょう。

あらすじ

王都に住むクラリス・ファーレンハイトは生まれてから常に美しい姉のマチルダと比較され、空気のようにして生きてきた。

ある日、変わり者として知られる辺境伯ジーン・グーテンベルグが戦果の褒賞として王から『ファーレンハイト子爵家の宝石』を与えられることになる。

長女を溺愛している両親はマチルダではなくクラリスを差し出すことを決めてしまう。

家族から蔑ろにされ続けた19年

主人公であるクラリスには姉がおり、自分とは性格も真逆な人物です。

とても豪華で、社交界では高嶺の花として咲き誇っている人となります。

しかし、逆にクラリスは内向的であり、服装も地味目な衣装が多い人物となります。

その違いには理由があります。

それは、主人公であるクラリスは姉のマチルダからいじめられ、両親からも愛情を感じられない状態が普通となっているから。

しかし、メイドや使用人たちだけはクラリスに対して優しく接してくれます。

それは、クラリスが周囲に対して思いやりを持って接していることが理由です。

それだけ、心根の優しい主人公なのですが、親のいない場でマチルダは嫌味な言葉を主人公へ投げかけます。

しかも結構質の悪い感じの言葉です。

それだけでなく、妹が輝かないようにとオシャレをさせないようなアイテムを与え続ける始末。

それが19年も続いていたとなると、心が折れても致し方がない気もします。

期待が持てない状況のなか、クラリスはこの縁談で何かが変わると信じ、心を決めます。

辺境伯が少しずつ心の氷を溶かしてくれる

輿入れの日、少ない荷物のまま辺境伯の部下であるマリウスが迎えに来ました。

この時、使用人たちとの別れを済ませてから、そば付きのメイドであるメアリー1人を連れて出発。

その道中、メアリーが乗り物酔いになってしまいます。その場で持ってきた荷物の中にある薬草を使い、すぐさま酔い止めの薬を出せるクラリス。

その薬草の知識や政治関連の話題に精通していることが、辺境伯との関係をより良いものにしてくれます。

そして、ようやく到着した家にて「人喰い辺境伯」と呼び名がつけられているジークフリートと対面となりました。

ジークフリートの家で過ごす日々はとても穏やかであり、クラリスも自分の持つ知識を話すことで、2人の関係もゆっくりと進んでいきます。

心が癒されるほどにクラリスの表情も柔らかいものになり、少しずつ距離が縮まっていく様子は、見ていてとても微笑ましく思えますね。

それに、ジークフリートは無骨ではあるものの思いやりにあふれる男性……。

氷雨
氷雨

「いい男だなぁ」と実感しているところです。

心根がまっすぐで、しかもイケメンときたら、そりゃ惚れてしまいますよって。そのベースにあるのは、やはり高潔さであり思いやりも向けてくれるからですね。

嫁入り後、実家への帰郷

穏やかな日々を過ごす中、実家であるファーレンハイト家から、「姉であるマチルダが婚約をするので一度帰って来い」と手紙が届きました。

良い思い出のない場所ですので、クラリスは少し怖じ気づきますが、そばにジークフリートがいる安心感から一歩を踏み出します。

報告として教えられたのは、姉が婚約するという事実。

たったそれだけの報告のためだけに、忙しいジークフリートと自分を呼び出した父親にクラリスは愕然とします。

そして、同時にこの時間を作ってくれた部下の人たちへの謝罪と申し訳なさを強く感じます。

その様子に気づくジークフリートは、何も言わずにそっと背中へ手を添えるのでした。

言葉のないやり取りではありますが、2人の心が深く繋がっている様子をよく表しているように見えます。

それに、お互いに思いやりを向けていることもわかるため、幸せなのだなと実感します。

いいですねぇ、こういった作品久しぶりです。

ドキドキする感じがとても良い!それに、クラリスも大切にしてもらえていることがうれしいからこそ、少しずつジークフリートに心を開いていく様も素敵。

こんな恋や愛情を育んでみたいですね……。久しぶりに読後ホクホクとした気持ちになりました。

終わりに

今回の作品、本当に癒されました。久しぶりにドキドキしてキュンキュンした気持ちにさせてもらった気がします。

最近はなかなかこういった作品に出会えず、もどかしかったので嬉しかったぁ。個人的にはとてもオススメしたい作品ですね。

特に、ときめきを欲している人であれば、ぜひお手に取ってみてほしい!読みながらぜひキュンキュンしませんか?

今回はここまで。また次回の作品でお会いしましょう!