<strong>死んだ数は自分の力になる!『108回殺された悪役令嬢(1) すべてを思い出したので、乙女はルビーでキセキします』</strong>

死んだ数は自分の力になる!『108回殺された悪役令嬢(1) すべてを思い出したので、乙女はルビーでキセキします』

氷雨
氷雨

こんにちは、女性向けなろうコミックをレビューしている氷雨と申します。

今回紹介するコミックはこちら!『108回殺された悪役令嬢(1) すべてを思い出したので、乙女はルビーでキセキします』です。

この作品は、悪役令嬢ものではありますが、転生ものの流れも汲んでいます。絵柄も可愛らしいので、結構読みやすいかなぁと私は思いますよ。

では、まずはあらすじからまいりましょう。

あらすじ

108回、悪役令嬢人生を繰り返したスカーレット・ルビー・ノエル・ハイドランジア。

のちに熾烈な後継者争いを勝ち抜き、ハイドランジア王国の王位までのぼりつめ、冷酷な女王として国民を恐怖のどん底に叩き込む、燃えるような赤髪と瞳の公爵令嬢。

108回いずれの人生もその最期は、彼女を恨む5人の勇士達の誰かに、必ず惨殺される結末だった。

スカーレットは同じ人生を、何度も何度もループしていたのだ。まるで壊れたレコードのように。

やり直すたびに、前の人生記憶はすべてリセットされて。

そして、今回の109回目、偶然すべての記憶を取り戻した彼女は、ループからの脱却をはかる。

「悪役令嬢も、女王の座ももうまっぴら! あそこに私の幸せはない! 私、ひきこもります。望みはおだやかな老後を過ごすこと。あんな厄介な5人とも二度と関わらない!」

人生108回ぶんのチート知識は、すべてぐーたらのために!もう無惨に殺されるのはたくさんだ!

しかしスカーレットの意気込みとはうらはらに、5人の勇士とスカーレットのくされ縁は続くのだった。

しかも、なぜか殺意から恋愛に形を変えて……急接近してくる5人の勇士たちに、トラウマがよみがえり、恐れおののくスカーレット。108回殺された体験は、冷静沈着無敵の彼女の唯一の弱点なのだ。

それなのに、ギャップ萌えにときめき、ますます彼女に心惹かれる勇士達という悪循環……

「どうして、こうなったあッ~!?」

今日も公爵邸に、彼女の悲痛な叫びがこだまする。

はたしてスカーレットは、赤い呪いの鎖を断ち切り、幸せなぐーたら生活を掴み取ることが出来るのか。

……壮絶な死に方を108回もしてきたという主人公のスカーレットですが、まさかループに巻き込まれているとは思わないですよね。それに、基本的に転生ものとなると、一度死んだ後にという形が有名ですから。

ですが、今回の作品はまさかの三桁超えの死亡回数という。なかなかハードな人生を送っているなぁと感じます。しかし、同時に印象深いからこそ、引き込まれる部分になっているのかなと考えています。

自分の人生を死因で振り返る新しい展開

いやぁ、しかし、展開として自分の死因をすべて見つめなおすというのはなかなかにハードですね。

ですが、そのどれも死ぬ前にそうせざるを得ない理由があるので、個人的にはスカーレットに同情してしまうところが大きいです。

そして、そうなった時のあのはっちゃけっぷり……いや、気持ちはわかりますよ。

それに、圧政を敷いていたとしても、自分は節制していたという発言に、笑わせてもらいました。

実際、市民たちから見えないところだったからこそ、斬首などで殺されてしまったのだと思いますが。

そういう意味では、彼女はどこかマリー・アントワネットを思わせる行動をしているのかもしれませんね。

しかも、最後の死んだ原因は階段からの落下。今までとは違う原因だからこそ、転機になるとすぐに気持ちを切り替えられるスカーレットは強い人なのだなと感じます。

また、次の生きる目標として打ち出したのが、「穏やかなる老後のため」というのも好感を抱きますね。

できるだけ、穏やかに過ごしていたいというのは誰でも持っている思いですし、なにせ108回も死んでいるのだからなおさらです。

氷雨
氷雨

私もできるのならゆったりまったり、穏やかに過ごしたいです……。

メインの男性との切っても切れない縁

そんなスカーレット、何度も死ぬ中で起点になる5人の男性がいます。その人達は、通称「5人の勇士」と呼ばれているようです。暗殺者ブラッド・風読みのセラフィ・大学者ソロモン・狩人アーノルド・貴公子ルディの5人。この人たちが、スカーレットの人生に関わってくるという記憶があります。

また、もう1人キーマンがいるのですが、それはまた後程。

大前提として、その男性たちと関わらないようにしようと考えながら行動しますが、その目論見は赤子に転生してから速攻で破られます。

なんと、主人公の命を奪おうとする母親から助けてくれるのが、勇士の1人であるブラッドでした。

この人物との関係はできるだけ避けたいと考えていたものの、どうしても接点が生まれてしまうのです。

そして、その接点を作り出しているのが、主人公の父親の妾でした。どうしても地位とお金が欲しいため、主人公とその母親をつぶしておきたいのでしょう。

そのため、何度もこの家族の命を狙ってくる機会が増えていきます。

この企みを阻止するのに協力してくれるのが、ブラッドなのです。だからこそ、主人公も致し方ないと感じつつも共に行動するのです。そして、今までとは違う一面を見る場面が増えていきます。

もちろん、今まで出会っていたブラッドは20歳くらいの青年の姿ですから、現在主人公が赤子であるのと同じように少年なので雰囲気が全然違うことに驚いてしまうのでしょう。

確かに、記憶にある存在と違うのなら、戸惑ってしまうのも当然です。

氷雨
氷雨

しかし、同時にこの関係が今後どのように繋がっていくのか、興味がわきますね!

暗躍するアリサというヤンデレ

転生してから自分の残酷な運命をひっくり返そうと足掻くスカーレットですが、その陰で邪魔をする存在も少しずつ姿を現します。それが、アリサという少女です。この子、なかなか深い闇を持っているように感じます。

かわいらしい見た目とは裏腹に、スカーレットが苦しみ必死に足掻く姿を見て、愉悦を感じるヤンデレっぷりを披露してくれます。……うん、私はできるだけお近づきにはなりたくないかなぁ。

氷雨
氷雨

娘がアリサのようにならないよう、教育していかねば……。ヤンデレは苦労しますからね、色々と。

そんなアリサ、1人で行動しているわけではなく、側近として男性がそばにいます。その人は、攻略対象のソロモン。スカーレットかアリサのどちらの味方になるのかをコイントスで決めるような人物ですが、見た目から分かるくらいの腹黒い男性です。

私なら、この男性をパートナーには選ばんだろうなぁ……絶対にもてあそばれるじゃないですか!

とまぁ、アリサにも後ろ盾というかサポートしてくれる男性がいるので、余裕をもって行動できる部分もあるのでしょう。

その余裕が崩れてくれるのを私は心待ちにしているのですが……性格悪いですかね?

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございます。正直、何度も転生する、というか死に戻りする中で絶対に幸せになると力強く行動するスカーレットは健気ですし、自分の体験をもとに行動できる姿は素晴らしいと思います。

ですし、アリサの今後の活躍もどのような動きになるのかワクワクしています。

氷雨
氷雨

それでは、また次の作品でお会いしましょう!