まっすぐな思いは絶対に伝わる!『悲劇のヒロインぶる妹のせいで婚約破棄したのですが、何故か正義感の強い王太子に絡まれるようになりました』

まっすぐな思いは絶対に伝わる!『悲劇のヒロインぶる妹のせいで婚約破棄したのですが、何故か正義感の強い王太子に絡まれるようになりました』

氷雨
氷雨

こんにちは!女性向けのなろうコミックをレビューしている氷雨と申します!

今回紹介する作品は、こちら!『悲劇のヒロインブル妹のせいで婚約破棄したのですが、何故か正義感の強い王太子に絡まれるようになりました』です。

元々婚約破棄系の作品は、主人公の妹や姉がざまぁされるような作品が多いです。

しかし、今回のは妹がキツかったぁ……。

久しぶりに頭を抱えてしまう展開が多かった気がします。

その理由を話すためにも、まずはあらすじからまいりましょう。

あらすじ

「レイア、婚約破棄の理由は分かっているな? お前が裏で妹のジルをイジメているとは思わなかった。聖女であることがそんなに偉いのか?」

公爵家の嫡男であるフィリップは、伯爵家の長女であるレイアと一方的に婚約破棄をする。

彼女が妹を虐めているなど事実無根ですが、ジルは自虐しながら周囲から同情を買うことが上手。

しかも、容姿端麗なのでフィリップは完全にジルの味方だった。

「信じて頂けないのなら結構です。これから結界を張りに行かねばなりませんので」

信頼関係を築けない者と結婚しても続かないと思ったレイアはあっさりと婚約破棄を受け入れ、そのまま聖女としての職務を果たしに森へと向かう。

「君が妹を虐めているという聖女なのかい?」

その後、レイアはこの国の王太子であるエリックに声をかけられる。

正義感が強い彼は友人の話を聞いてレイアは聖女として相応しくないと思ったのだ。

そんなエリックだったがレイアに絡んでいるうちに、人となりを見て興味を惹かれるようになり、いつしか自分の妻にしたいと思うようになる。

清廉潔白な主人公と悲劇のヒロインムーブな妹

この作品の主人公であるレイアは聖女になるために努力を重ねてきた真面目な女性です。

その妹のジルはどちらかというと、女性受けしない性格といえるでしょう。

その理由?なんてったって、何事も「泣いたら許される」と思い込んでいるからです。

まぁ、その性格を助長しているのが、母親だったり父親だったりの対応なのですが。

そういう意味では、しっかりと婚約破棄系の作品の流れは汲んでいますね。

しっかし、泣き落としに弱い男性は結構いますねぇ。

レイアの婚約者もそのままジルに落とされていますし、口八丁手八丁で。

基本的に主人公の話を聞いてもらえないっていう展開も、お約束です。

氷雨
氷雨

そう、お約束だからこそ、読者的にもやはり良い具合でムカムカがたまるんですよねぇ。

泣き落としでことが済むのなら、いくらでもやりたくなりますよ。

個人的に、そういった女性は少し苦手に感じますが……。

仕方ない、私は凛とした女性が好みだから、そちらに惹かれるのでございます。

手を差し伸べてくれるのは正義感の強い王太子

唐突に婚約破棄された後、家に居続けるのも居心地が悪いと感じたレイアは森の中へと逃げます。

そりゃ、婚約破棄された原因が根も葉もない、妹からの言葉とか息が苦しくなりますよ。

その先で出会ったのはエルシャイド王国の王太子殿下。

服装をみてレイアが聖女だと理解したエリック王太子は1つ質問をします。

「君は妹を虐めているのかい?」と。

元婚約者であるフィリップという男からの意見を初めは鵜呑みにしていたエリックですが、話を聞きつつレイアの涙とその理由にすぐさま謝罪をします。

そして、レイアがどういう人となりをしているのか見極めるため、相手を知ろうとするのです。

あたたかな声を掛けられる機会っていうのは、とても大切なものです。

その言葉だけで、心が癒されますからね。

さて、レイアが家の中での扱いが正当かどうかを見極めるため、エリックはウェストリア家へと訪問。

家族間での扱いを見て、彼が覚えた違和感は正しいことを理解するのでした。

それに、レイアがどこか物憂げな表情をする理由も理解したエリック。

すぐに彼女を自分の庇護下に置くため王宮へ呼び出します。

2人で過ごす居心地の良い時間

王宮に来てからはエリックと行動を共にする機会が多くなったレイア。

今までの息が詰まるような生活とは一変して、とても心地よい時間を過ごせるようになります。

いやぁ、やっと安心できる場所を見つけられて良かったと一安心しました。

個人的には、やはりジルは結構苦手なタイプの女性でしたから、距離を取りたかったですし。

あのように、「泣けば許される」と信じている女性は苦手ですし、正直しっかりしろと背中を叩いて押したくなる所存です。

確かに、作品中でレイアも泣いてはしまいます。

しかし、それは1度きりでその涙は我慢からくるもの。

だからこそ、ジルよりもくどくないですし、悪感情を抱くことはあまりありません。

個人的にも、あの涙が起点となってエリックとの距離を近づけるきっかけにもなりますし。

……ジルは本当に苦手だ。

多分、自分ができないことをしている分、羨ましいような浅ましいような。

うん、あんな風に甘やかされたくはないかな。

自分が自分じゃなくなりそう……。

おわりに……

今作は、今まで苦労をしてきた主人公が少しずつ報われ、相手役であるエリックとの関係を深めていくという作品です。

凛とした心根の強い女性だからこそ、見ていて安心感があります。

それに、誠実さもしっかりと感じられるからこそ、2人の関係を見ていたくなるなと感じました。

いいですよねぇ、少しずつ歩み寄っていく関係を見ていると、ホッとして「あぁ、少女漫画だなぁ」と感じています。

……少し古いかな?

今回はここまで!

氷雨
氷雨

また次の作品でお会いしましょう。ありがとうございました。